焦土と化した日本。この頃の石場旅館では、お侍の次の世代の先祖が商いを仕切っておりました。
その後、奇跡的な経済発展を遂げる日本ですが、弘前にも人々の活気が戻ってきました。戦後20年で、弘前の街並みや人々の生活スタイル、食生活が一変しました。古臭い日本家屋が取り壊され、コンクリートでできたノッポのビルが建ち始めました。洋服を着て、レストランで食事をするのが普通になりました。また、レジャーの時代が到来し、人々は自由に旅行する時代になりました。
そんな中、石場旅館は時代に取り残されまいと必死でした。明治以来の増築を行い、和洋折衷の部屋を設けたり、襖で仕切っていた日本間に壁を設け、個室化したのもこの頃です。何故なら、お客様に快適に宿泊してもらいたかったから。
そして、気が付いたら世代も更に変わって現在…この私が石場旅館を預かっております。 外国のお客様が、物珍しく石場旅館に泊まる時代になりました。また、コロナ禍の今では、地元のお客さんとの交流の機会も増えました。
様々な価値観が変わりつつあるコロナ禍の現在。思えば5代前のお侍が旅館を始めたのも、そんな時代だったかも知れません…。これからどんな時代になるか分かりませんが、今一度日本の伝統や和の文化に触れるものも一興。
石場旅館でお待ちしております。