「鳴門秘帖」や「宮本武蔵」などで有名な文豪・吉川英治氏は、昭和初期に温川温泉を訪れました。
温川温泉は古くは多くの宿が連なった温泉街でしたが、洪水などで多くの宿は失われ、現在は温川山荘一軒しか残っていません。その敷地内には、吉川英治文学記念碑が建てられており、表面には「ぬる川や 湯やら霧やら 月見草」、裏面には随筆集「窓辺雑草」の「ぬるかわの宿」の一節が刻まれています。また、浅瀬石川にかかる温川山荘への吊橋「風心橋」の名は、吉川英治氏により名づけられたと言われています。