最後に紹介するのが、石場旅館で一番新しい建物です。と言っても昭和に建てられた建物ですが…。
石場旅館の一番奥に位置するこの部分は昭和50年頃に建てられました。その頃の日本は「ジャパンアズナンバーワン」なんて言われていましたね!人々が豊かさを享受していた時代です。我が弘前にも大きなホテルやビルが建ち始め、ますます都市化が進んだ頃ですね。
そうした時代にいち早く追いつき、お客様の生活スタイルやニーズに応えようと新築したのがこの建物。各部屋にはトイレやお風呂が備えられ、いわゆるホテル式の部屋として誕生しました。
この建物を設計したのは建築家の父です。和風ですがちょっとモダンな雰囲気の建物。でも、規格外の障子に大きな窓。大工さんや建具屋さんは非常に困ったそうです。旅館を創業したお侍さんがこの空間を見れば、さぞかしビックリしたことでしょう…。明治12年から比べれば、「和」の空間も相当変化しました!
石場旅館の歴史を建物から振り返ってきました。一つ言えることは、石場旅館はその時々のニーズに応え増築したり新築し、その姿を変えてきたということでしょう。これからもそう在りたいと思っています。