今回は、明治22年に建てられた建物を紹介しましょう。
柱時計を過ぎると蔵が見えてきます。「えっ、家の中に蔵があるの (゚д゚)!?」 そうです。創業時この部分は屋外でしたが、明治22年に増築した時に、蔵が建物の中に取り込まれてしまったのです。
また、可愛らしい太鼓橋が石場旅館の特徴ですが…「なぜ旅館に太鼓橋が?」 これは、この世とあの世を結ぶ結界。つまり「宿に泊まる」という非日常の世界に入っていく、演出効果だったそうです。当時流行したようですね。
2階に上がって行く階段の脇には、不可解な「開かずの扉」があります。「何故こんな高い位置に扉があるの?」その謎の答えは…皆さんが石場旅館に泊まった時に説明しましょう!
一間続きの大きな部屋を、襖ではなく壁を作って個室化したり、急な階段の角度を緩やかにしたりと、時代や日本人の生活スタイルの変化に合わせて旅館建物が増築され、改築されていきました。その結果、石場旅館は謎の多いなんとも不思議な空間になっていきました。